OracleによるGoogleのJava API利用の訴訟について

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ちょっと気になったのでまとめておきます。

どんな話か

グーグル、オラクルへの支払いは数十億の可能性も

この件についての自分の考え

  • 一般的にはAPIの利用はフェアユース。
    • 例えば、WineはMicrosoftの公表しているAPIを再実装していますが、その利用はフェアユースの範囲だと言える。
  • しかし、この件に限って言えば、Googleのやり方は「あかんわ」と。

何が駄目なのか

この記事を元に話をします。

Java API 訴訟の件で私が Google よりも Oracle の肩を持つ理由 - Qiita

以下のような点が問題だと書いています。

  1. android というトップレベル・パッケージ名
  2. CLDC/CDC/MIDP 2.0/PBPといった仕様を無視
  3. Dalvil仮想マシンの互換性
  4. Android BLE APIの品質の悪さ
  5. 基本APIの実装不具合

自分はこのうち、1, 2, 4については許容範囲であり、 3については黒に近いグレー、5は真っ黒という感想を持っています。

まず、1, 4について許容範囲なのは、Androidの独自実装だからです。 パッケージ名はドメイン名の逆、このサイトならcom.ikemo3以下にするのが 基本ですが、それを守ってないライブラリはいくつもあります。 少なくとも、これを元に「互換性を破壊」とは言えません。

また、2についても、「既存の仕様はAndroidには不十分だった」というのは、 採用しない十分な理由だと思います。

一方で、3と5は、両方とも「仕様を無視して互換性を破壊」しているからです。 String.indexOf(String, int)に問題があるとか、 そりゃ怒るわと言いたくなります。

Android以外は問題にされていない

例えばGoogle App Engineにも(おそらく)独自の制限がかかっていますが、 問題になっていません。 これは、あくまでその制限がクラウド上という環境による「仕方のない」もので、 可能な限り互換性を保つように作られているからです。

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