イノベーションより破壊が好きな人とは
破壊的技術、または破壊的イノベーションという単語を 好んで使っている人を皮肉っている言葉です。
元の英単語は “disruptive” なので、 「混乱を起こさせる」という意味もありますが、 「イノベーションより混乱が好きな人」になるだけで、本質的には同じです。
イノベーションと企業家精神を読め
イノベーションについては、1985にドラッカーが出した、 イノベーションと企業家精神をまず読みましょう。
一番近い記述は、「産業構造の変化を知る第四の機会」の以下の記述でしょうか。
産業構造の変化が起こっているとき、リーダー的な生産者や供給者は必ず といってよいほど市場の中でも成長しつつある分野の方を軽く見る。 急速に陳腐化し、機能しなくなりつつある仕事の仕方にしがみつく。 だが、それまで通用していた市場へのアプローチや組織や見方が正しいもので ありつづけることはほとんどない。
「破壊的イノベーション」は単なる誤訳か?
以下のブログによれば、そもそも"Disruptive Innovation"を 破壊的イノベーションと訳したのが間違いだった可能性を指摘しています。
例えば、「破壊的イノベーション」と訳されている"Disruptive Innovation"は、 某米系経営誌の編集者の方によると、 クリステンセンが伝えようとしている意味を汲み取るなら 「突発的イノベーション」と訳した方がよいとのことです。 「非連続的イノベーション」という訳語をあてがってもよいぐらいかも知れません。
これならまだしっくり来ます。
しかしそもそも、「イノベーション」自体に非連続的なニュアンスが含まれています。 「連続的なもの=改善(カイゼン)」「非連続的なもの=イノベーション」と 使い分けたほうがまだ良いのではないでしょうか。