辞書: 人工知能

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「人工知能」と呼ばれるものについていろいろ言われていますが、 正直なんだかなぁと思うことが多いです。

人工知能は「強いAI」と「弱いAI」がある

詳しくはWikipediaの解説を見てください。

簡単に言うと、普通の人が「人工知能」と聞いて抱くイメージ、 例えばドラえもんみたいに、意思をもって人間と同じように行動するものが 「強いAI」と呼ばれています。

一方で、画像認識とか、スパムメールの判定など、 狭い領域で人間が行えることをコンピュータでやろうというのが、「弱いAI」です。

2017年現在盛り上がっているのはほぼ100%、「機械学習」などの、「弱いAI」の立場です。 「強いAI」についての新しい発見は、全く耳にしていません。

ではなんで盛り上がっているのかと言うと、応用範囲が果てしなく広いからです。 機械学習については2002年の記事Opinion:君はベイジアン・ネットワークを知っているか?(7/9) - @ITで書かれている通り、Microsoft Officeのイルカくらいしか一般に知られていませんでした(しかも評判が悪い…)。

しかし、コンピュータの計算速度が早くになるにつれて、スパムメールの判定を始め、応用範囲が広がっていき、どんどん盛り上がっていきました。

問題なのは、「弱いAI」の発展が自動的に「強いAI」をもたらすことではないことです。 ここを勘違いしている人が多い。

「不完全さ」を抱え込む

自分が「強いAI」について否定的なのは、「知能」と呼ばれているものは論理的なものではなく、 むしろ、論理的とはかけ離れた、不完全なものだからです。 人間の活動のほとんどは、割りとどうでもいいことで成り立っています。 しかし、人工知能が実現すると言ってる人はだいたいそれが分かってません。

(2017-08-02追加)羽生さんの「人工知能の核心」という本を読みましたが、「人工知能がどれだけ進化を遂げても、ふなっしーを生み出すことはできないのではないか」と書いていました。さすが羽生さんです。自分ならフィネガンズ・ウェイクが究極かなぁと思ってます。

人間が劣化している方が問題

人工知能とは直接は関係ないのですが、 最近、知能が劣化しているとしか思えない人が増えています。 自分はこれを、コンピュータ未満の知能と呼んでます。