個人と全体

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自分が見る限り多くの人が間違っているのですが、 例えば、同じ人が以下の2つのことを言っていても問題ありません。

  1. 働ける人は働かないといけない。
  2. あの人は働けるけど働かないでよい。

説明すると、1は「全体として」働ける人は働かないといけないという意味です。 2は「個人として」ある人が働かなくてもいいという意味です。 これが「家庭を持つ」とか「親を大事にする」でも同じです。

問題は、これを「矛盾している!」と騒ぎ立てる人がいることです。

何が問題かというと、「働ける人は全て働かないといけない」と 勝手に解釈しているからです。 実際は、このような発言は「働かない人が増えると困る」くらいの意味です。 失業率が決して0%になりません。

問題となるケースは2つあります。 1つは、「他人は」働かないといけないけど、 「自分は」働かなくてもよいという、自分だけ都合よく除外しているケースです。

もう一つは、「個人として」働かないことが認められないケースです。 こういうのを「全体主義」といいますが、もちろん、日本はそんなことはありえません。

実際は無言の圧力(これも勝手に「ある」と思ってる可能性あり)や、 選択の自由はあるけれど、片方を選ぶと「経済的に不利になる」ケースもありますが、 まあそれくらいはいいんじゃないかなぁと思います。

解されないように補足しておくと、 「経済的に不利になる」はもちろん程度次第で、 例えば、結婚するかしないか迷っている人に対して、 結婚する経済的なメリットを与えることで、 迷っている人を後押しする程度の優遇を指しています。

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