辞書: 知識社会

投稿日: 更新日:

知識社会とは

これからの社会です。

高度の競争社会

知識社会は、高度な競争社会です。 ドラッカーは、ネクスト・ソサエティp5「第Ⅰ部 第1章 ネクスト・ソサエティの姿」で次のように書いています。

ネクスト・ソサエティは知識社会である。知識が中核の資源となり、 知識労働者が中核の働き手となる。

知識社会としてのネクスト・ソサエティには、三つの特質がある。 第一に、知識は資金よりも容易に移動するがゆえに、 いかなる境界もない社会となる。 第二に、万人に教育の機会が与えられるがゆえに、 上方への移動が自由な社会となる。 第三に、万人が生産手段としての知識を手に入れ、 しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の並存する社会となる。

これら三つの特質のゆえに、ネクスト・ソサエティは、 組織にとっても一人ひとりの人間にとっても、高度に競争的な社会となる。

この流れは避けられない

最近ようやく実感できたのですが、 この知識社会への流れは避けられないと実感できました。

なぜかと言うと、生産性を上げなければいけないというのが実感できたからです。 生産性を上げるためには、知識労働者一人一人の生産性を上げるしかなく、 知識労働者一人一人の生産性を上げるためには、 システムだけでは不十分で、一人一人の学びが必須だからです。 別の言い方をすると、 低い方に合わせていては生産性が上がらないのが分かったからです。

格差社会にはならない(してはいけない)

注意しないといけないのは、知識社会は競争社会ですが、 格差社会ではないということです。 「万人に教育の機会が与えられ」「上方への移動が自由な社会」です。 ただし、教育の機会の確保は必要です。 でないと、成功者が学び続けることによってさらに成功者になる、 格差社会になってしまいます。

愚痴ってる暇などない

知識社会は競争社会ですが、一方で、 誰でも頑張ればある程度の成功が望める社会です。 ネクスト・ソサエティp28「第Ⅰ部 第1章 ネクスト・ソサエティの姿」に以下のように書かれています。

これからの知識社会においては、きわめて多くの人間、 おそらく過半の人間が、金銭的な安定よりもはるかに重要なこと、 すなわち自らの社会的な位置づけと豊かさを実感することになる。

ただし、その豊かさは自動的にもたらされることはありません。 学び続けることによることによってもたらされます。 愚痴っても何も解決しません。

参考文献

外部サイト