辞書: アメリカを動かす『ホワイト・ワーキング・クラス』という人々

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アメリカを動かす『ホワイト・ワーキング・クラス』という人々とは

本のタイトルです。

なぜ読もうと思ったのか

自分は世情には疎いのですが、 2016年のアメリカ大統領選挙の結果を知った時に直感的に、 「これは何かあるなー」と思って掘り下げてみようと思い、 定期的にウォッチしています。

ズレている

この本で書かれていることは事実としてはおそらくそれなりに正しいですが、 文章から受ける印象は正直言って悪いです。 おそらく、「自分たちがおかしい」という事実を まだ十分認識していないのではと思います。

例えば以下の文章なんかがそうです1

どんな人間的特徴を高く評価するかを尋ねると、 ワーキング・クラスのアメリカ人は白人も黒人も、道徳的な特徴を挙げる。 道徳心よりも優秀さを自尊心の糧にしているエリートとは対照的だ。

そのエリートが重視しない、ワーキング・クラスが重視する道徳的特徴の中には 「責任感」や「誠実」といった、 人間として持ってないといけないものすら含まれています。

自分は「働く=楽しみ2」であるエリートの考え方も理解できるのですが、 あくまでそれは「人としてこれだけは守らないといけない」という 道徳心があってのことで、優秀だけど道徳心のかけらもない人が 賞賛されるのは変だと思います3

逆に、傍から見てたら遊んでいるようにしか見えない人こそ、 誠実な人であることを見せ続けないといけないとすら思います。

日本には当てはまるか?

自分は、少なくともアメリカの話をそのまま日本には当てはまらないと思います。 例えば、「現在のアメリカには、ドイツのように肉体労働者が 尊敬される文化が存在しない」とありますが、 日本は職人を尊敬する文化があります4

また、日本は地方への配慮も比較的厚め(少なくともアメリカよりは)で、 格差も少なめです5

逆にアメリカと同じなのは、エリート層の傲慢さです。 と言っても政治家とかではなくて、 トーキョー人の発する言葉が差別的だなーと感じることです。 「マイルドヤンキー」という言葉なんかはまさに エリートの傲慢を表している単語だと思いますね。

関係修復には数十年かかる

この本はまあそれなりに事実を反映していると思いますが、 まだまだ「自分たちが正しい側にいる」というところから抜けきってません。 この本によれば6、1970年代からこの関係悪化は始まったようです。 それから40年以上経った結果がこれなら、解決するのにも数十年かかると思います。

なぜ自分はワーキング・クラス側の肩を持つのか?

正直仕事だけ言えばむしろエリート層に近いのですが、 自分はとことん「反エリート」なんですよね。


  1. 第3章 なぜ、ワーキング・クラスは貧困層に反感を抱くのか?

  2. x歳まで働く

  3. 普段なら「マイナーだと思います」ですが、人としてありえないので。

  4. 清掃の職人がTV放映されて評価されるくらいなので。

  5. 個人的には地方の方が豊かじゃないの?と思っていますが。

  6. 「公民権法成立により、南部の白人と袂を分かつことになった」あたり