辞書: 強み

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強みとは

自分がよく分からんけどよくできることです。

強みの例

読む人間か、聞く人間か

ドラッカーの「明日を支配するもの」p201より。

仕事の仕方について初めて知っておくべきことが、自分は読む人間か、聞く人間かである。 世の中には読み手と聞き手がいるということ、しかも、 両方できる人はほとんどいないということを知らない人が多い。 自分がそのいずれであるかを認識している人はさらに少ない。

聞いて理解する人に長い資料を渡しても理解されないし、 読んで理解する人に口頭で説明しても理解されない。

ちなみに自分は圧倒的に読む人間です。 長い仕様書を読むのは苦になりませんが、口頭のみで指示を出されると全く理解できません。

具体的にチェックするには以下の本が有効です。 この本では「資格優位者」「言語優位者」「聴覚優位者」でそれぞれ2パターンの6種類に分けています。

得意な仕事の仕方

ドラッカーの「経営者の条件」p132より、

強みを生かすことは、仕事の仕方についても重要である。 どのような方法ならば自らが最も成果をあげられるかを知ることはさほど難しいことではない。

成人する頃には誰でも、朝と夜のどちらが仕事をしやすいかを知っている。 大まかに下書きをしてから書くのと、じっくり完璧な文章を一つひとつ書くのと、 いずれがよい文章を書けるかを知っている。 原稿を準備した場合と、メモだけの場合と、まったく何もなしの場合と、 いずれがよいスピーチをできるかを知っている。 さらには、チームの一員としてか、一人でか、 いずれがよい仕事をできるかを知っている。チームの一員としてはまったく駄目かもしれない。

(中略)

通常、これらのことは人の強みや弱みについていうときに頭に浮かべることではない。 強みや弱みというと、通常は専門分野に関する知識や実務に関する能力についてである。 しかし成果をあげるうえで、人の気質は重大な要素である。 普通の大人であれば自らの気質はすでに知っている。

強みを知る方法

フィードバック分析

ドラッカーは、強みをフィードバック分析という方法で見つけ出していました。 プロフェッショナルの条件p112「Part3 2章 自らの強みを知る」において、以下のように書いています。

強みを知る方法は一つしかない。フィードバック分析である。 何かをすることに決めたならば、何を期待するかをただちに書きとめておく。 九ヶ月後、一年後に、その期待と実際の結果を照合する。

労力の割に周りが認めてくれること

逆に、周りの評価によって強みを知る方法を、 岩田聡さんが書いています1

岩田氏:  この話はですね,私は毎年,会社説明会で学生さんにお話しているんです。よく「自分の強みを見つけろ!」みたいな話を学校で言われると思うんですけど,普通は,学生時代に「何が自分の強みなのか」なんて,なかなか簡単には分かんないわけじゃないですか。

川上氏:  そうですよね。

岩田氏:  だから,「“労力の割に周りが認めてくれること”が,きっとあなたに向いてること。それが“自分の強み”を見つける分かりやすい方法だよ!」って,いつも学生さんに喋ってるんですね。「さっさと得意なことが分かった方が,人生はいいぞ!」って話なんですが(笑)

どちらでもよい

強みを知る方法として、自己評価によるものと、 他人の評価によるものと2つ挙げましたが、 これはどちらが良いというわけではないと思います。

自己評価によるものの方がおそらく正確ですが、 ドラッカーのやっていることは「目標を立てる」なので、 意外と目標って立てづらいんですよね。 一方で、岩田さん2の、他人による評価は、 「気づくこと」が重要で、割とすんなり入りやすいです。

参考文献